誰でもない

January 31, 2014

Mr. Nobodyという映画を観ました。2009年の映画です。予告編
全ての可能性が重なり合った多重世界・パラレルワールドの物語。アカデミックな話ではなく、多重世界や量子力学の世界、バタフライエフェクトなどを見事にストーリー・映像としてまとめあげた映画だと思いました。相当面白かったです。

蝶が羽ばたくと、地球の裏側で竜巻が起こる。バタフライエフェクト。全ては繋がり、影響し合っているということ。自分が起こした波はやがて時間を掛けて(あるいはすぐに)違う形をとって返ってくる。多分、違う形っていうところがミソで、だからこそあまり気づきにくいというか、普段なかなか意識しづらい。そことそこが繋がったからこうなったんやって。

アインシュタインやノイマン博士が行き着いた学問、ミクロの世界の量子力学。実は、かなり興味があって前々から色々と調べていたのです。ドブロイ博士の2重スリット実験の結果や、シュレテンガーの猫から導きだされる結論とは、この世界は人が知覚して初めて現実が決まる。つまり、人が見ていない時には電子はどこにでも存在し得るし、波(可能性)として漂っている。世界というかこの宇宙を量子力学を通して説明した時、不思議な事に「人」もしくは「電子」が現実を決めるという事になります。今見ている3次元の世界は全ての可能性が重なり合った多重世界で、それを一つの現実としてるのは自分の選択なのだと。選択が必要となるのは「時間」という概念があるからだし、時間が物事の順序を作っています。

実は量子力学を突き詰めると、それは見事なまでに精神世界の話になってくる。般若心経であったり、禅の教えであったり、各々の宗教の話であったり。全ては一つの事を言っているのに気づく。釈迦は悟りを開いた時(宇宙の理を知った時)に、これを伝えていいものかと戸惑ったと聞いた時があります。色即是空、空即是色。「色」見えている全ての現象は即ち「空」形の見えない本質であって、その逆も然り。
「旗が揺れて見えるのは、あなたの心が揺れているから」
アインシュタイン「神はサイコロを振らず、宇宙意志が有る」
この映画はほんとよく出来ていて、普通に見てもかなり面白いと思います。

mr.nobody

0 Comments

コメントはまだありません。No comments yet.

このコメント欄の RSS フィード

コメントフォームは現在閉鎖中です。

(c) zaionrecordings.com