mark 制作後記 制作過程へもどる

トーキョー難民のトラック制作は、友達に譲り受けた自動ハーモニカ鍵盤(?)みたいな楽器を軸にベースを作っていきました。「移動こそホーム」だというあるぱち君のコンセプトを聞いた時に「難民」という言葉から思い浮かぶネガティブなイメージとは違って、楽しくて滑稽、少し哀れなでいて前向きな印象を受け、その感覚をもとに曲を仕上げていきました。

ボーカル入りのラフミックスが送られてきた時に、驚いたのを覚えてます。それは地名が移動しているような錯覚が曲の中にあり、この曲を映像化できたら面白いなと思いました。そして真っ先に頭に浮かんだのがLavit Seaのイラストでした。早速話してみると彼も二つ返事で快諾してくれ、ファンタジーでいて少し懐かしいイミテーションのトーキョーの街を作っていこうという事になりました。Satoshiも加入しYoshiが日本で実写を撮影することも決まりプロジェクトは徐々に進みだします。

去年の10月頃からミーティングを重ね、新たにKenta, Akaneの2人も加わり、段々と出来る事が増えていきました。Kentaの加入によってペーパートイのストップモーションも合わせて行こうという事になり、手探り状態で、手漕ぎのボートのまま大海に出た、そんな感じでした。
11月に入り、アニメーターNagaoが加入した事で本格的に動き始めます。 各々の仕事が明確になり、スケジュールが組まれようやく船に帆が張られて舵が取れるようになりました。
12月の帰国中、あるぱち君・Yoshiと実写パートの撮影を敢行。照明は角田洋一、スチール撮影は井口忠正が協力してくれました。 年が明けると2Dアニメーション、stop motion撮影も佳境に入ります。編集をNagao, Lavitの2人が尽力してくれ、完成に至ります。

この長いプロセスを、このメンバーと一緒に作れた事を誇りに思います。
他にもたくさんの人が協力してくれ、その協力なしでは完成は到底出来なかったし、何よりみんなで楽しんで作れた事が一番嬉しかったです。

このPVで『トーキョー難民』というポジティブなメッセージをほっこり感じてくれれば、これ幸いです。

- 在音 2010年3月

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